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よりよい社会への挑戦

元気の合言葉は「早寝早起き朝ごはん」

コニカミノルタ株式会社 CSR・広報・ブランド推進部 CSR推進グループブランドマネジメントグループ

「早寝早起き朝ごはん」全国協議会

国立教育政策研究所 社会教育実践研究センター センター長
「早寝早起き朝ごはん」全国協議会 事務局長
山本裕一さん (右)
川崎市PTA連絡協議会 事務局長
宮嶋普子さん (中央)
杉並区立三谷小学校 校長
山岸一良さん (左)

子どもたちの生活習慣の向上を目指す「早寝早起き朝ごはん」というムーブメントが、今、日本中で広がりを見せています。家庭、学校、地域が連携して子どもたちの健やかな成長を支えるさまざまな取り組みをご紹介します。

危機感からのスタート

―「早寝早起き朝ごはん」運動のはじまりは?

山本裕一さん「早寝早起き朝ごはん」運動は、子どもたちの基本的生活習慣の確立や生活リズムの向上を目指して文科省が提唱し、平成18年4月に「早寝早起き朝ごはん」全国協議会が発足しました。その背景には当時、文科省の中で子どもたちの体力、気力、学習意欲が非常に低下してきていること、そして小学校の1年生から学級崩壊が起きているという問題に対し、幼児期からの生活リズムの乱れと関連があるのではないかという問題意識がありました。

ちょうどそのときに、中央教育審議会委員の隂山英男先生から「早寝早起き朝ごはん」が、子どもたちの学力や体力を向上させたという報告を受け、当時の生涯学習政策局長がぜひそれをやろうということで始まりました。ただ、食事や睡眠といった家庭生活に踏み込むようなことを国主導で行うことは問題があるのではないかという指摘もあり、官民一体となって「早寝早起き朝ごはん」を国民運動として広めていくための機関として全国協議会を発足することになりました。

国立教育政策研究所
社会教育実践研究センター
センター長
「早寝早起き朝ごはん」全国協議会
事務局長
山本裕一さん

―どんなことから取り組まれたのでしょうか?

山本さんまずは「早寝早起き朝ごはん」の意義を知ってもらうための啓発活動です。最初に丸の内で「朝の職場体験」というイベントを開催しました。平日の朝、小学生が周辺の協力企業や店舗を見学し、その後、朝食を食べながら「早寝早起き朝ごはん」の大切さを学びました。このイベントは、全国協議会がはじめて行ったキックオフイベントとして実施しました。その後、全国に広く普及するため歌や劇、体操、キャラクターの着ぐるみ、今でいう"ゆるキャラ"ですね(笑)、そうしたものを作ってキャラバンを組んで全国に出かけていきました。

宮嶋普子さんやなせたかしさんがデザインされた「早寝早起き朝ごはん」のキャラクターは子どもたちに大人気ですね。「はやおきくん」「はやねちゃん」「あさごはんまん」「みそしるちゃん」に「よふかしおに」がいて(笑)。このキャラクターたちが登場する劇や紙芝居は子どもたちが夢中になって話を聞くのでとても効果がありますね。

川崎市PTA連絡協議会 事務局長
宮嶋普子さん

山本さん本来ならこうしたキャラクターデザインには大変な予算がかかるのですが、やなせ先生は子どもたちのためにと無償で協力してくださったんです。先生のところにお願いに上がったとき、こちらがびっくりするくらいすぐに快諾してくださいました。それでこのキャラクターたちの着ぐるみを作り、最初に学生ボランティアたちに即興劇をしてもらったのですが、それがとても面白くて。その話をベースに私がシナリオを書いたんです(笑)。

山岸一良さんうちの学校でも毎年のようにキャラクターたちに来てもらい、近くの保育園や幼稚園の園児たちと一緒に「早寝早起き朝ごはん」の大切さを学ぶ時間を設けているのですが、保護者の方々が着ぐるみの中に入って汗だくで頑張ってくれるんですよ。あ、これは内緒ですね(笑)。でも「今年もやりましょう」という声が自然とあがるほど好評なんですよ。

山本さんそれは嬉しいですね。私自身もこうした試みは初めてだったので、試行錯誤しながら形にしていくのはとても楽しい経験でした。ところで、山岸先生がこの運動に取り組むきっかけはどんなことでしたか?

杉並区立三谷小学校 校長
山岸一良さん

山岸さん子どもたちの朝ごはんや睡眠については、以前から教育現場でも関心の高いテーマでした。そんな時にこの運動がスタートしたという情報が入り、PTAの協力のもと朝におにぎりを作ったり、夏休みにラジオ体操をしたりといった取り組みを始める他校の話を耳にしていました。ただやはり家庭内で行われるべきことに対して学校としてどこまで取り組むべきなのか、果たして学校がするべき問題なのかという難しいところがありました。

その後、現在の学校に異動したのですが、ちょうど東日本大震災の翌月だったんですね。私自身、子どもたちに命の大切さを伝えたいという想いを強く抱いていたこと、また毎日のさまざまな出来事に向き合う中、すべてのことが「健康」と密接に関係しているという実感もあって、当校が第一に掲げる取り組みを「健康教育」としました。もちろん、学力や体力、心や夢、友情を育てることも大切ですが、すべては命があってこそ実現できるわけですから。

いざ健康教育を推進するにあたり、そういえば「早寝早起き朝ごはん」という運動があったなと(笑)。それで本校で食育を担当する栄養教諭や養護教諭と、アイディアを出し合いながら始めました。宮嶋さんの場合はいかがでしたか?

宮嶋さん川崎市のPTAとして本格的に子どもたちの生活習慣の改善に取り組むようになったきっかけは、平成21年に発行した広報紙「市P協かさわき」で子どもたちの栄養と睡眠の調査結果を特集記事として取り上げたことでした。川崎市立学校栄養研究会が行った市内の5・6年生6,684名を対象にした「朝食と生活調べ」というアンケート調査で、朝食を食べている子は86%いたのですが、実際に栄養バランスのとれた朝食を食べているのは16%だったことがわかりました。また、あわせて行われた就寝と起床時刻の調査によって、遅く寝て朝早く起きられない子どもたちが朝食を食べる時間がない、食欲がないという状況であることもわかり、これはPTAとして何かしなければと強い危機感を抱いたのが始まりです。