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リーダーたちの未来図

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大正製薬株式会社代表取締役社長 上原 茂 USF 代表理事 諸橋 寛子

大正製薬株式会社
代表取締役社長
上原 茂
USF 代表理事諸橋 寛子

ラグビーワールドカップ2015で世界中のファンを魅了した日本代表のオフィシャルスポンサーをはじめ、世界少年野球大会など、社会貢献の一環としてスポーツ支援にも積極的に取り組む大正製薬。OTC医薬品のリーディングカンパニーとして、創業以来100年以上にわたって受け継がれてきた企業精神とスポーツ支援の意義について伺います。

守るべきことと、攻めるべきこと

諸橋寛子本日は、日本中にラグビー旋風を巻き起こした日本代表のオフィシャルスポンサーである御社に、スポーツ支援の意義や企業の社会貢献についてお話を伺えることを楽しみにしてまいりました。まず初めに御社についてご紹介いただきたいのですが、1912年の創業以来引き継がれている精神や企業理念とはどのようなことでしょうか。

上原氏大正製薬の企業理念は、「生活者の健康でより豊かな暮らしの実現に貢献する」ことです。弊社は小さな薬局からスタートした会社で、製造会社か卸問屋が前身である場合がほとんどであるこの業界ではとても珍しいことです。創業当時から卸を介さず小売店との直販体制を続けており、常に生活者の生の声を聞いてきたというのが、私たちの原点となっています。
弊社に息づく精神は、今日の経営基盤を築いた3代目の社長であり、私の曽祖父でもある上原正吉の言葉に象徴されています。ビジネスをとても神聖なものとして考えていた先代が、自らの経営哲学として常々語っていた3つの言葉が社是として掲げられています。

大正製薬株式会社 代表取締役社長
上原 茂氏

まず1つめが「商売は戦い 勝つことのみが善である」ということ。商売とは毎日の戦いで、小さな負けに気がつかないでいると大敗を喫してしまうという戒めの言葉です。また、その戦いに勝つために皆が切磋琢磨することが、世の中を進歩させるという意味もあります。2つめが「正直・勤勉・熱心」で、この順番がとても大切です。まずは人として、何事に対しても、誰に対しても、正直でなければいけない。そして、何事にも一生懸命勤勉に情熱をかけて熱心に仕事をしなさいという意味です。そして最後は「紳商」。これは「紳士の商人であれ」という造語で、端的に言えば、「社会や生活者の皆様に正々堂々と胸を張れるように、紳士的なビジネスをする」ということです。どんなに会社の規模が大きくなっても驕らず、どんな人にも不利益がないようにという創業以来の精神を表しています。

諸橋「紳商」という言葉は印象深い言葉ですね。企業人としてのあり方は、人としての生き方に通じるという哲学を感じます。看板商品の「リポビタンD」や鷲のマークの生みの親であり、稀代の経営者として大変ご高名な上原正吉さんの経験に裏打ちされた言葉だからこそ、社員の皆さんの胸にも刻み込まれるのでしょうね。社長ご自身が大切にされているのは、どのようなことですか。

上原氏私が社長に就任したのが、ちょうど100周年を迎えた年でしたので、今ご紹介した社是を含めて、改めて創業当時から大切に受け継がれていたことを見つめ直しました。会社の根幹となるものをきちんと押さえたうえで、「残すべきことは残し、変えるべきことは変える」とし、今のビジネススタイルにあったスピード感や顧客の潜在的なニーズの掘り起こしなど、さまざまな課題に取り組んでいるところです。先代はよく、生活者が望むものを、望むかたち、望むタイミングで提供できれば買わない理由はない、だから売れない理由は必ずあるのだ。ということを話していました。このような徹底したお客様目線と論理性が、私の経営手法のベースとなっています。

諸橋守る責任と攻める勇気、そのバランスを保ちながら、会社が進化を続けていらっしゃるということですね。ありがとうございます。